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特殊部隊による室内突入法(第2回)

 本投稿においては、急襲チームの隊員が室内に突入する要領を紹介する。分かりやすく言うのであれば、2名(以上)による『ドアのくぐり方』である。サバイバルゲーム愛好家の方はご存じかもしれない。

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室内訓練を実施するFBI人質救出チームの隊員

 一般的にドア(成型炸薬等で作った『ネズミ穴』を含む。)から進入する要領は2種類ある。下図を参照されたい。

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突入法の要図

 X字突入法では、急襲部隊は遮蔽物の陰から素早く部屋に進入することができる。ただし1名ずつ進入する必要がある。

 ボタンフック突入法では、2名ずつ部屋に入ることができる。しかし、戸口が広くなければならない。

 小さな室内等における突入は通常2名で実施されるので、上記要領のいずれかを選択することが多い。しかし、4名以上の突入の場合、2種類の方法を併用(変形)することもある。

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 上図は、4名が室内に突入した後の状況図である。(特殊部隊による室内突入法(第1回)を参照)

 急襲チームの初期配置をイメージして頂きたい。各隊員はどのようにドアをくぐっていったのか解説する。

  ①は、X字突入法により進入(1名で進入しているので変形版)

  ②は、ボタンフック法により進入(1名で進入しているので変形版)

  ③は、X字突入法により進入(1名で進入しているので変形版)

  ④は、ボタンフック法により進入(1名で進入しているので変形版)

 爆破係『A』の配置によりボタンフック法による2名同時進入は難しいため、1名ずつ進入している。爆破係の配置及び爆破口を工夫することにより、2名同時のボタンフック突入法も可能であろう。